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いま注目のRPAは、経理担当者の敵?味方? 〜自分のスキルをアップデートして「求められる人材」になる!〜

株式会社Waris共同代表 田中美和さん

株式会社Waris共同代表 田中美和さん

再就業するために新しいスキルを身につけたり、今もキャリアの中にいる人がより良い雇用条件や夢のキャリアへ近づくために既に持っているスキルをアップグレードしたりする「リカレント教育」に注目が集まっています。

その中でも女性のキャリア支援に特化しているキャリアエージェントWarisは、経理担当なら大注目のオンライン教育「RPA女子プロジェクト」を他社と共同で2018年5月から開始。既に知っている経理知識とRPAに代表される新しい知識を掛け合わせることで「より求められる人材」を育てるという、共同代表・田中美和さんにお話をうかがいました。

田中 美和(たなか みわ)
株式会社Waris共同代表国家資格キャリアコンサルタント。1978年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、2001年に日経ホーム出版社(現 日経BP社)入社。編集記者として特に働く女性向け情報誌「日経ウーマン」を担当。これまで取材・調査を通じて接してきた働く女性の声はのべ3万人以上。女性が自分らしく前向きに働き続けるためのサポートを行うべく2012年退職。フリーランスのライター・キャリアカウンセラーとしての活動を経て2013年株式会社Waris設立。フリーランス女性と企業とのマッチング事業「Warisプロフェッショナル」、女性の再就職支援事業「Warisワークアゲイン」を通じて多様な生き方・働き方を支援。著書に『普通の会社員がフリーランスで稼ぐ』一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会理事

バックオフィスの女性にこそ「リカレント教育」が必要な時代

政府は2018年補正予算にリカレント教育の振興費用として25億円を計上、文部科学省もリカレント教育の拡充を打ち出すなど、「リカレント教育」というキーワードに注目が集まっています。リカレント教育とは生涯教育の延長で、持っているスキルをアップグレードしたり、再就業するために新しいスキルを身につけるための教育のことです。

女性に特化しているキャリアエージェントWaris共同代表、田中美和さんは、特に女性にリカレント教育が大切な理由をこう説明します。

「少子高齢化によって日本の労働人口が急速な勢いで減少し、シニアや女性など、リタイアしていた人たちも労働市場に参画して欲しいというニーズが強くなりつつあります。女性の年齢別就業率を表す統計グラフの、いわゆるM字カーブと呼ばれる『谷間』での就業率の落ち込みからわかるように、女性は今現在も第1子出産の前後で退職するなど、労働市場から一度は離れてしまう人が少なくないのが現実です。

他にも介護や、パートナーの転勤に同伴するなど、女性はライフステージや周辺環境の変化で働くことを中断する機会に直面することが多いのです。ただそこで中断して終わりなのではなく、もう一度スキルを得て戻って行きたいというのが、働く女性の割合が高い世代ならではの意識です」

女性の年齢階級別就業率の推移(昭和61〜平成28年) 出典:総務省「労働力調査(基本集計)」より作成

女性の年齢階級別就業率の推移(昭和61〜平成28年) 出典:総務省「労働力調査(基本集計)」より作成

いま注目のRPAは、経理担当者の敵?それとも味方?

では、バックオフィスを担当する女性はどのようなリカレント教育を受けたらよいのでしょう。例えば、経理分野で今スキルアップを考えるなら、RPA(Robotics Process Automation)は外せません。「AI経理」という表現で、経理業務を効率化すると言われるホットワード・RPA。しかし、「仕事を奪われるのではないか?」なんて話も聞こえてきます。それは経理女子にとって、敵なのでしょうか、それとも味方なのでしょうか? 

RPAには「ロボティクス」という言葉が入っているように、調達・営業・事務などの単純なバックオフィス系の事務作業効率化と生産性向上のために人工知能が搭載されたソフトウェアを指します。こちらの記事「RPAって何? 導入コストや注意点は?【中小企業のためのRPA超入門】」でも紹介しましたが、数値の入力や集計などの単純な定型作業を自動化するよう、人間が設計し、実行させるもので、イメージとしてはExcelのマクロに似たもの。プログラミングとまではいかないものの、使う側が自動化のルールを作って教え込みます。

RPAを交通費精算で導入した際のイメージ

RPAを交通費精算で導入した際のイメージ

 

「定型的な作業が減り、効率アップという意味で、RPAは経理担当者の味方です」(田中さん)

これからの時代、経理担当者が定型的な作業をして報酬をもらうという仕事のあり方は変わっていくと考えられています。定型的な作業自体は自動化され、デジタルレイバーと言われるロボットに置きかわっていく潮流が加速するでしょう。これからの技術をどう使える人間になるかがサバイバルの鍵となりますが、

「まったくプログラミングの知識が不要、というわけではありませんが、本格的なプログラミングではないので、本職のプログラマでなくても導入できるのがRPAの長所でもあります。普通の文系女子にも使える技術として、今広がっているのです」

昔のHTML(ホームページ作成技術)のようなもので、今はまだできる人が少ないけれど、数年もすれば一気に普及し、できる人が全く珍しくなくなってしまうものかもしれません。まさに始めるなら今がチャンスであり、今こそ学びどきといえます。

誰もが学びやすい技術ではありますが、田中さんによれば、やはり経理知識のある人が開発にかかわったほうが、より便利なシステムになるのだとか。

「実務の中で経理業務がもっとこうだったら早いのにという実感を持っているので、経理女子がRPAを習得するといいアイデアがたくさん出てくる。実践的で価値のある人材になれるんです」

RPAって何? 導入コストや注意点は?【中小企業のためのRPA超入門】

RPAは、どこでどう学べるの?

Warisは女性の復職支援のリーディングカンパニーとして、国内RPA市場No.1のRPAテクノロジーズ、RPA人材の教育及び現場支援のリーディングカンパニーであるMAIA、国内Web会議市場シェアNo.1のブイキューブの4社と提携し、「女性の多様な働き方の環境整備」と「RPA活用ニーズへの対応」を実現するため、各社の強みを生かして「RPA女子プロジェクト」を開始しました。

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これは、オンラインでの学習環境とOJT環境を整え、RPAを活用したい企業や団体に対して、RPAスキルを身に着けた女性をマッチングすることで、子育てや家族の転勤、介護等女性の復職を支援するものです。オンライン上でのRPA講座の座学20時間にはテスト問題なども細かく組み込まれており、オンラインコースには動画による説明などもあり、家事や育児の間、小さなお子さんが寝た後の夜間など、自分の都合のいい時間に順を追って自分のペースで学べるのが特徴。

その後に用意されたOJT 60時間(仮想の企業の業務改善)も同様にオンライン上で行われ、実践力をしっかり身につけブラッシュアップした上で、人材を求める企業とのマッチングに進めるというシステムです。

  • RPAとは何かを教育の導入部分に配置
  • プログラミング、HTML等初歩的なIT知識をインプット
  • 基本問題、応用問題は一問ずつテキスト・動画を用意し、視覚的に把握しやすい工夫を
  • 実践問題では、実際のプロジェクトケースを用いて実践力を高めていく
出典:株式会社MAIA RPA女子プロジェクト オンライン教育&コミュニティ設計

出典:株式会社MAIA RPA女子プロジェクト オンライン教育&コミュニティ設計

 

「焦りがあったり、今の自分に自信が持てないという方も、新しい技術を学ぶことで励ましになります。例えば出産などで一度退職しても、1、2年ほどのブランクはキャリア上はそれほど大きな問題がないものですが、本人が自信を失っていることで企業側が評価しにくいこともあります。一方で、ブランクの間も意欲的にスキルを学んだり、地域活動を頑張ったりしている方には、企業側からもポジティブな評価が生まれるのです。ブランク自体が問題なのではなく、その時期の過ごし方の方が大きいと言ってもいいでしょう。RPA女子プロジェクトもそんなキャリアプランの選択肢の一つとして捉えていただけたらと思います」(田中さん)

この先も「求められる人材」であるために

経理分野で働き、技術も知識も自分なりに身につけてきた経理女性は、立派なプロフェッショナル。これからも求められる経理女性になるためには、何が必要なのでしょうか。

「大半の経理業務自動化は時代の流れ。そういうものと認識して、むしろ自動化のスキル自体を自分が身につけることが重要です」

RPAも、経理知識のある人、実務をわかっている人が構築したほうが実態に即したものになり、より良い結果に繋がるのです。

「効果的な自動化の提案をできる人材になること、つまりスキルを使って自動化する側に回ることが、これからは求められます。さらに、より経営に近い、CFOのような経理担当・財務担当として、資金を調達したり事業計画をプランニングしたりなど非定型的業務をできる経理・財務人材が、今市場でとても求められています」

定型作業と異なり、経理や財務面から経営を考えられる人材は簡単にロボットが代われるものではありません。Warisが人材マッチングをする企業の7割はベンチャー企業で、大企業と異なり人材の数が少ないため、バックオフィスでの実務以上のことができる経理担当者がとても重宝されるケースも多いとのこと。

「ベンチャー企業では、経理担当として入社した女性人材が実務のフローをこなしつつ、事業計画の策定や資金調達も主導するような、よりクリエイティブな経理担当者となって成功している事例があります」

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これから先、テクノロジーの進化によって、自分の仕事がなくなってしまうのではないか、という不安を持つ方も少なくないと思いますが、「経理担当者は、実は今市場においてとても価値の高い職種です」と田中さんは実感を込めて繰り返しました。

「経理部門とは、本来事業の根幹となる、ワクワクする仕事。RPAを始めとするタイムリーなスキルアップをすることで、ぜひご自身のキャリアをアグレッシブに広げ、夢へと近づくキャリアパスを描いて欲しいですね」

経理・財務女性も「副業」できる! キャリア選択肢を広げる働き方

河崎 環(かわさき たまき)
著者:河崎 環(かわさき たまき)
コラムニスト。慶應義塾大学総合政策学部卒。予備校・学習塾での指導経験を経て、教育・子育て、政治経済、時事問題、女性活躍、カルチャー、デザインなど多岐に渡る分野での記事・コラム執筆を続け、政府広報誌や行政白書にも参加する。22歳女子と13歳男子の母。著書に『女子の生き様は顔に出る』(プレジデント社)。
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