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今日から始めるインターネット集客 第8回(まとめ):ネット活用が失敗する4つのパターン

今日から始めるインターネット集客 第8回(まとめ):ネット活用が失敗する4つのパターン

著者:中山 陽平 Webコンサルタント。株式会社ラウンドナップ代表取締役

これまで7にわたって、インターネットを活用した集客の始め方・進め方について紹介してきました。とはいえ、この7回の内容はあくまで基本的な部分です。実際には業種や業態、競合や客層の違いなど、会社ごとに状況が異なります。

上手くいくこともあれば、上手くいかないこともあるはずです。連載の内容を押さえた上で実際に行動してみたけれど、思ったほど売上が伸びず、成果につながっていないケースもあるでしょう。

そこで、少しでも多くの方に成果を得ていただくため、本連載のまとめとして、中小・小規模企業のインターネット活用において、よく見られる失敗の4つのパターンを紹介します。上手くいかない場合、どれかに当てはまっているか、類似している状況にある可能性があります。その場合はまず最優先でこのポイントをチェックし、ピンとくるものについては改善を行ってみてください。きっと状況が変わってくるはずです。

失敗パターン1:インターネット上の情報を鵜呑みにしてしまう

失敗パターン1:インターネット上の情報を鵜呑みにしてしまう

インターネットやセミナーで語られる方法をそのまま実践すればいいとは限りません。成功体験には、語られていない成功条件があります。例えば、会社の規模・人材・商材・立地・時期といった条件があります。同じ条件でなければ、単純にやり方だけを真似しても上手くいかない可能性が高いです

以前、ある法律事務所のお客さまにご相談いただき、コンサルティングを行いました。お客さまの最大のお悩みは「検索エンジン経由のアクセスが集まらない」ということでした。毎日SEO関連のニュースを見て、成功事例をスクラップし、それらをできるだけ実行していました。

しかし、ニュースにしても事例にしても、背景にある事象は異なりますし、ツールやサービスの宣伝のための情報もたくさんあります。それらを鵜呑みにしてしまうと、まっすぐ前に進んでいるつもりが、同じ所をグルグルと回り、現在地が分からなくなってしまいます。

そのため、あるセミナーで入手した成功事例資料を参考に、検索エンジンのガイドライン違反行為を行ったり、出典元不明の噂話を真に受けてホームページの修正を繰り返すなどして錯綜しており、ペナルティは受けていないもの「ぐちゃぐちゃ」の状態でした。私が改めて整理して改善はしましたが、時間と費用の大きなロスといえます。

これを避けるためには、考え方の転換が必要です。それは「know-how」ではなく「know-why」に注目し、取り入れることです。成功した会社はなぜそうしたのか。自社の場合は何をどう改善すべきなのか。やり方ではなく、考え方やアイディアの部分に、本当に参考にすべき情報があるのです。是非その観点をもって取り組んでください。

失敗パターン2:大企業の最新マーケティング手法に挑戦する

失敗パターン2:大企業の最新マーケティング手法に挑戦する

実は、ビジネスニュースなどで紹介されるインターネットマーケティングの活用事例は、大企業向け、あるいは明記されていないものの大企業でないと実施が難しいのものがほとんどです。つまり、広告の予算が数百万円以上とふんだんにある場合や、インターネットマーケティングの専門部署があるなど、リテラシーの高い人材をもつ企業でないと実施できないのです。

例えば、ホームページの改善によく用いられているABテスト(異なるパターンを複数用意して、どちらが効果的かを検証する方法)には、ある程度多くのサンプル数とツールが必要になります。そのため統計的に有意といえるテストを実施するには、百万円近い費用がかかるものです。

アクセスが多いサイトを改善する場合には有効な手法ですが、アクセス数が少ない会社のホームページや、オープンしたてで顧客数の少ないECサイトでは、ページのクリック率や滞在時間の分析、ユーザーテスト(友人や社員にホームページを使ってもらい、感想を聞く)など、少額でもできるシンプルな手法の方が適しています。

例えば、私が以前に関わったプロジェクトでは、日々の100に満たないアクセスからそのページの善し悪しを判断し、毎日のように修正を加えて様子を見ることを繰り返していました。結局それによって大きな成果があったかというと、ほとんどありませんでした。少ない母集団の場合、普通とは違った挙動をする人が数人アクセスしてきただけで、大きく結果が変わってしまうからです。この場合は、1週間単位で状況を判断するか、ユーザーテストを大量に行う方が効果的だったと考えます。

「ウェブサイト運営に必須のマーケティング手法!」といったネットやセミナーの謳い文句を鵜呑みにせず、自社に見合った手法かどうかを考えて、できる範囲で取り入れていきましょう。インターネット活用にも裏道や抜け道はありません。コツコツ自分たちの能力や知的資産を貯めていきましょう。そうすれば、上手くいかなくなったときも、ノウハウに立ち返って軌道修正することができます。

失敗パターン3:計画を立てずに始めて、すぐあきらめてしまう

失敗パターン3:計画を立てずに始めて、すぐあきらめてしまう

新しいことに挑戦するのは、経営者にとって大切な才能の1つです。何事もスピードが求められる昨今、新しいツールやサービスを取り入れていくことは重要です。問題は、効果がないからとすぐに見切りをつけてしまうケースです。

例えば、自社の情報を発信するためのブログを立ち上げるには、コンテンツ(記事)を制作する人材や運営の予算が必要です。数カ月ではユーザーの増加は見込めませんので、最低でも半年以上のスパンを見て、計画をしっかりと立てることが大切です。インターネットはすぐに成果が出るイメージがあるかもしれませんが、手法によりけりです。特に検索エンジンが関わる施策などは効果が出るまでに時間がかかります。半年から1年程度は最低でも実施する前提でスタートしてください。

また、撤退条件を明確に決めることも重要です。私の場合、何かを行うときは「○○までに××にならなかったらやめる」という撤退条件を設定しています。あるいは「これはライフワークとしてずっと続ける」というものも決めています(私の場合はPodcastですね)。

ビジネスは常に「時間が足りない」世界ですから、撤退するか継続するかをあやふやにせず、PDCAサイクルを回していかないと無駄な時間を過ごしてしまいます。

また、すぐにやめてしまうと、そこから多くのノウハウは得られません。魅力的な情報が日々たくさん流れてきますが、大事なのは情報をどれだけつかんだかではなく、それを実際にやってみたプロセスから得られる知識と結果です

始める前に撤退と継続条件を決めて、それまでは諦めずに続けてください。努力の方向が間違っていなければ、継続することで結果につながり、その努力の量はあなたの会社の競合にとっての参入障壁になりえます。

失敗パターン4:本人がインターネットを活用していない

失敗パターン4:本人がインターネットを活用していない

Twitterやブログが炎上する、フォロワーが増えないなど、SNSの運用で失敗してしまうケースの多くは、そのサービスの特性を知らないことが原因です。どんなに便利なツールやサービスも、実際に使用して土地勘がなければ十分に活用できません。

実店舗があるなどのリアルなビジネスを想像してください。自分が販売する商品は、必ず試食や試用をするでしょうし、店舗の物件探しでも、必ずそこへ足を運び、立地や物件のリサーチをするはずです。体験して初めて、価値を判断し、活用方法を考えることができます。

特に近年は、スマートフォン全盛の時代ですから、企業はスマートフォン用のホームページやアプリを活用していかなくてはなりません。しかし、経営者自身がスマートフォンを使っていなければ、有効な施策を打つことができるでしょうか? またはECサイトを利用したことがないのに、自社でECサイトを始めてもうまくいくことは難しいでしょう。

これを読まれている方は「まさかそんなことはないだろう」と考えるかもしれませんが、会社のトップである経営者が未だにガラケー(フィーチャーフォン)というのは、よくある話です。スマートフォンの世界を知らなければ、これからのモバイルの時代についてどれだけ部下に進言されても、想像できないのですから決断ができません。

全てのモノに触れるのは不可能でしょうが、ビジネスの大きなトレンドになりえるものは、使っていくようにしましょう。また、どうしても難しい場合は信頼できる右腕を作って、その分野はその人に全て判断をゆだねるという方向に舵を切るのもオススメです。

ホームページやECサイトなどのアクセスが伸びない、売上が上がらないときは、自社のサービスをお客さまの立場で体験してみましょう。実際に買い物をして、何に魅かれたのか、どこに不安を感じたかを知ることが大切です。

「スマートフォンでキーワード検索をし、自社のサイトにたどり着けるか?」「Twitterのコメントをリツイートしたくなるか?」「Instagramの写真を見て店舗に行きたくなるか?」など、お客さまの目線になることで、正しい判断ができ、成果を上げていくことができるでしょう

まとめ

限られた予算・時間の中で、インターネットを活用して成果を得ることは、けっして簡単ではありません。しかし、あきらめないでください。今や、すべての企業がインターネット集客に奮闘しています。何もしなければ、あっという間に同業他社に差をつけられてしまいます。「継続は力なり」です。自社にマッチしたやり方で、インターネット集客をステップアップさせていきましょう。

中山 陽平(なかやま ようへい)
著者:中山 陽平(なかやま ようへい)
Webコンサルタント。中小企業専門のWeb活用支援企業、株式会社ラウンドナップ代表取締役。Podcast「ノンスペシャリストのためのウェブマーケティングPodcast」は毎月1万ダウンロードを記録。 株式会社ラウンドナップ ホームページ

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