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【PickUp企業】愛する故郷のためにできること−株式会社コムデック③

【PickUp企業】愛する故郷のためにできること−株式会社コムデック③

伊勢神宮でおなじみの三重県伊勢市。式年遷宮祭(社殿を作り替える20年に一度のお祭り)が行われた2013年には年間1,200万人、伊勢志摩サミットが開催された2016年にも870万人が訪れましたが、普段は人口13万人に満たない地方都市です。この地域で存在感を発揮しているのが、ITソリューションを提供する株式会社コムデック。優れた経営を実践する「三重のおもてなし経営企業選」にも選出された新進気鋭の企業です。

社員わずか15名という同社が、いかにして魅力的な会社づくりをしているのか。「三重のおもてなし経営企業選」の選定理由である「社員の意欲や能力の引き出し方」について語られた第2回に続き、最終回である今回は、「地域・社会との関わり」をコムデック代表取締役の樋口雅寿氏に伺いました。(※連載第1回はこちらから)

愛着のある地域で生きられることは幸せ

クラウドサービス導入支援では県内随一の実績を持つコムデック。県庁所在地のある津ではなく、県内最大の人口を抱え名古屋にも近い四日市にも移転せず、今後も伊勢を拠点にビジネスを展開する予定だといいます。

「なぜ伊勢なのか?と思う方もいますよね。私は伊勢で生まれ育ちました。そんな愛着のある地域で生きられるというのは幸せなことなんです。伊勢に貢献したいという気持ちが、いつもどこかにあります」と樋口社長は話します。

株式会社コムデック代表取締役 樋口雅寿氏。SIerにてシステム開発、ネットワーク構築を経験後、1997年より「株式会社コムデック」に参画

株式会社コムデック代表取締役 樋口雅寿氏。SIerにてシステム開発、ネットワーク構築を経験後、1997年より「株式会社コムデック」に参画

名古屋から特急で1時間半、津からも1時間という具合に、ビジネス面の地の利はありません。しかし、伊勢には「神様」がいます。

「四日市とか津とか聞いてピンとこない県外の方も、伊勢と聞くと『私も今年伊勢神宮に行きました』という話になったりします。ネームバリューがあるから『伊勢のコムデック』という具合に覚えてもらいやすく、むしろビジネスしやすいと考えています」

伊勢の歴史と、コムデックのITソリューション。このコントラストの強さもこの地域におけるコムデックの存在感につながっているようです。

Microsoft、Evernote、Dropboxなど超有名企業とのコラボ

地元伊勢をはじめとする企業の「働き方改革」を支援すること。これはコムデックのビジネスの核であり、地域貢献活動ともいえます。

「伊勢には歴史のある企業が多いですが、そこに安住することなく、アンテナを立てて新しい取り組みをしようと考える社長さまもたくさんいます。『働き方を変える』というのは会社全体に影響を与える重大な決定ですから、経営トップしか決断できません。トップダウンでないと、と従来のやり方に固執する人から反対の声が上がって挫折しやすいのです。だからトップが社員を強力に巻き込んでいかないといけません」

一方で、SNSなどの普及により、働き方に関する情報量は昔と比べて段違いに増えていると思えますが、情報格差も広がっていると樋口社長は考えています。

「特に東京・大阪と地方の情報格差は広がっていると思います。クラウドサービスのセミナーにしても、東京や大阪でやっても、三重でやることはまずありませんから」

そうした危機感から、コムデックでは働き方改革を進めるためのクラウドサービス活用セミナーを開催。Microsoft、Evernote、Dropboxなど超有名企業とコラボレーションしています。

コムデック主催のイベントは常に満員御礼。写真はEvernote社のセミナーの様子

コムデック主催のイベントは常に満員御礼。写真はEvernote社のプレゼンテーションの様子

「おかげさまで会場は毎回、地元の企業で一杯になります。アンテナが立っている経営者の方は、やはり、働き方改革をしたいと考えているんですよ!」

さらに樋口社長は、アメリカの「働きがいのある会社(Great Place to Work)」に選ばれた先進企業の訪問もしました。そしてそこで得た情報を地域にフィードバックしているのです。

「やっていることは、実はどこも同じなんです。まず、オフィス環境を整え、従業員満足度を高める仕組みをつくる。すぐには結果が出ませんが、その積み重ねがいつか、過去最高の収益に結びついていくのです。そのことを多くの人に紹介するために、セミナーで話したり、コラムを書いてお客さまに配布したりしています」

米Google本社を訪れる樋口社長

米Google本社を訪れる樋口社長。世界のトップ企業からも学べるところを積極的に吸収し、自社の取り組みに活かしていく

スクール事業を立ち上げ、伊勢をIT先進地域へ

パートナー企業との協業によるクラウドセミナー、海外の先進事例の紹介、自社でのクラウドサービスの積極活動などを通じて、地域で働き方改革を啓発しているコムデック。その先に見据えているのは、地域の子どもたちに向けた教育です。

「最近は、子ども向けのプログラミング教育などの話題を聞くようになりましたが、私たちも地域の子どもたちのためにITスクールを展開したいという構想があります。私たちが働き方改革のなかで培った、現場に求められる本当に必要なITスキルをかみ砕いた教育ならニーズもあるし、親御さんに対する訴求力もあると思います」

コムデックの地域への貢献は、働き方改革を進めて地場企業の業務効率化を行うことだけではありません。スポンジのように吸収する子どもたちに、これからの時代に求められるITの知恵を授けることで、IT活用先進地域として、地元・伊勢が末永く発展することを願っているのです。

地元・伊勢に対する熱い思いが、コムデックのビジネスを推し進める原動力でもある

地元・伊勢に対する熱い思いが、コムデックのビジネスを推し進める原動力でもある

自社で培ってきた知識を、地域にどのように還元するのか。ITに限らず、地方の中小企業すべてが持つことができる考え方だといえます。そして、そこから新しいビジネスの芽が育つこともあるのではないでしょうか。


全3回にわたって、三重県は伊勢市に拠点を構える「株式会社コムデック」の成長の秘訣に迫ってきました。最初の転換期は、複合機販売からクラウドソリューション提供へと大きく舵を切ったこと。買い手有利と言われる昨今のビジネス市場において、「顧客にとって高付加価値で差別化された製品やサービスを提供すること」がコムデックにとって急成長の土台になったと考えられます。

そして持続的に発展を目指すコムデックにとって幸運だったのは、「社員の意欲と能力を最大限に引き出す」環境づくり=働き方改革自体がサービスであったことです。他社にサービスを提供する上で、自社が先陣を切って導入・研究を進めた結果、コムデック自体の働き方が魅力的なものに変貌していったのです。

景気に上向きの兆候が見えているとはいえ、未だ地方には課題が山積みです。それでも大きく成長を続けるコムデックの経営には、地方の中小企業が力強く生きていくためのヒントが詰まっているように感じられます。株式会社コムデック

弥生マルシェでは、今後も全国で頑張る中小企業にスポットを当てていきたいと思います。

Profile:株式会社コムデック

日本人の心のふるさと三重県伊勢市に軸足を置き全国の顧客に業務システム開発、IT導入支援を行う。「Evernote」「Office365」「Dropbox」などのクラウドサービス活用し、業務効率を圧倒的に高める働き方改革を推し進めている。「お客さまの期待値」を基準とし、「99%では不満足、100%で当たり前、101%の提案を行う」がモットー。

弥生マルシェ編集部
著者:弥生マルシェ編集部
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