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ラクして商機をつかむ顧客管理術:【前編】名刺を机の中に眠らせていませんか?

ラクして商機をつかむ顧客管理術 前編:名刺を机の中に眠らせていませんか?

著者:日比谷 尚武 Sansan名刺総研所長

皆さんは、自社のお客さまの情報をちゃんと管理できていますか? 情報は、ビジネスをより大きく成長させるための重要な「資産」です。しかしながら、この資産をしっかりと管理し、うまく活用できている企業は決して多くありません。

この連載では、「これからちゃんと顧客管理を始めたい!」という企業の始めの一歩として、顧客情報が詰まった『名刺』をうまく活用する方法をご紹介します。

名刺1枚の獲得コストは約1万円!

営業担当が実際にお客さまと顔を合わせて初めて交換できる名刺というものには、1枚あたり平均して5千円から1万円ぐらいのコストがかかっていると言われています。100枚あったら100万円ものコストが、皆さんの机の中に眠ったままになっていることになります。それだけコストをかけた「名刺=顧客情報」を、ちゃんと会社として生かせていますでしょうか?

まずは名刺の「社内共有」から

そもそも名刺とは、顧客情報だけでなく、社内の「誰が、誰と、いつ、どこで接点を持ったか」という情報も含んでいます。ところが多くの企業の実態は、交換した本人の机や名刺ホルダーの中に保管され、社内全体で共有されることはほとんどありません。

もしも、得意先A社の担当社員が辞めてしまったら、そこで企業間の縁が切れてしまい、急ぎでA社と連絡をとりたいのに先方の担当者とすぐに連絡がとれない……。そんな事態になってしまうと、時間を無駄にするばかりか、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまう可能性さえあります。

そのため、社員一人ひとりが入手した名刺を「社内で共有する」ことが大事なのです。さらにできれば、記憶の新しいその日のうちに、会った相手の特徴や話したことなどの記録まで管理しておけるとよいでしょう。こうした情報は、すなわち社内の人脈情報を共有することになります。

そうすることで、社内人脈を生かして商談のアプローチをしたり、突然の引き継ぎの場合にもスムーズに対応が進められるなど、さまざまな面で業務効率化が可能になります。名刺を「社内で共有する」ことが、ビジネス上での活用の幅を大きく広げてくれるのです。

「6次のつながり」と名刺管理

ここで、そもそも名刺の管理がなぜ重要なのかを「社会ネットワーク論」の観点から少しお話しします。

米国の社会心理学者であるスタンレー・ミルグラムが『スモール・ワールド実験』という興味深い仮説検証を行いました。それは、「知り合いを芋づる式に6人たどっていけば、世界中の目的の人物にたどり着ける」というものです。最近はFacebookなどのソーシャルメディアの出現によって「友達の友達」とも簡単につながることができるようになってきたので、この話も聞いたことがある方は多いかもしれませんね。

この仮説は「6次のつながり」と言われ、一見弱いつながりでも、そのつながりをたどっていくことで、成果に結びつけることができることを意味しています。

実は、名刺を管理する目的もこれと同じ考え方なのです。個人の名刺交換というつながりを蓄積していくことで、大量の見込み顧客がデータベース化されます。そうすると、一見して無関係に思えた他部署の取引先に優良な見込み顧客がいたり、思いがけずキーマンとの人脈を持った社員が見えてきたりするのです。

図1:ビジネスで活用されている顧客データは全コンタクト情報のうち、わずか10%程度と言われる。名刺が存在している残りのコンタクト情報を有効活用することがポイント

図1:ビジネスで活用されている顧客データは全コンタクト情報のうち、わずか10%程度と言われる。名刺が存在している残りのコンタクト情報を有効活用することがポイント

名刺をデータベース化して社内で共有するということは、多くの見込み客を見いだし、営業活動を広げることに結びつきます。これこそが、「名刺=顧客情報」を企業の「資産」として生かすという本来の目的です。

よくある「手入力」の挫折……

さて、名刺をデータベース化するというのは、紙の名刺情報をデジタルデータ化する作業です。ところが、この作業を手入力で行おうとして挫折してしまった経験のある人も多いのではないでしょうか。営業事務員や営業担当自身で、名刺を1枚ずつパソコンに手入力するのは非常に手間がかかる上に、入力ミスも起こります。

また、ある人は会社名を「Sansan株式会社」と入力したのに、別の人は「Sansan(株)」としたり、単に「Sansan」とだけ入力したりする人がいるなどして、1つの取引先情報がそれぞれ別々のデータとして登録されてしまうパターンも見られます。いわゆる“名寄せ”ができていない状態です。

よく「顧客管理システム(CRM)を導入したのにうまく運用できていない」という企業からのお問い合わせを受けますが、その失敗理由の多くが、「社員が顧客情報をすぐに入力してくれない」とか「入力内容が正確ではない」というものです。

そもそも顧客管理を行うためには、最新の情報が正確に蓄積されている必要がありますから、ここで挫折してしまっては意味がありません。そこで、入力の手間を一切かけずに名刺情報をデータベース化するための、クラウドサービスを活用することをお勧めします。

名刺はスキャンするだけ!クラウド名刺管理サービスを活用しよう!

クラウド名刺管理サービスでは、自ら名刺情報を入力する必要はなく、名刺をスキャナーやスマートフォンなどで撮影するだけで登録できます。これにより数秒で作業は終わり、たとえ大量の名刺があったとしても、一気に処理できます。弊社が提供しているクラウド名刺管理サービス『Sansan(サンサン)』もその1つです。

Sansanでは、スキャンされたデータがインターネットを通じてSansanへ送られ、OCR(光学式文字読み取り装置)処理と、プロのオペレーターによる目視・手入力によって、正確にデータベース化されます。そしてデータ化された情報は、お客さまのパソコンやスマートフォンなどから、いつでも閲覧や検索、編集ができるようになります。

図2:スキャナーやスマートフォンで名刺を取り込むだけで自動登録。入力する手間がかからない

図2:スキャナーやスマートフォンで名刺を取り込むだけで自動登録。入力する手間がかからない

データ化された名刺情報は、あとから自分でわかりやすいように分類したり、メモや話した内容の記録を追加することもできます。さらに社内でほかに同じ名刺を登録している担当者のリストも表示されるため、自社と他社とのつながりもより明確になります。

自社と取引先とのつながりが可視化されることで、「A社とパイプが太いのは誰なのか」といった情報を把握し、効率的な商談に生かすことができます。

さらに、登録された名刺情報をもとに取引先企業の組織図を自動生成する機能や(図3)、過去に名刺交換した人物の名刺情報と、他ユーザが新たに登録した同一人物の名刺情報に変更があった際に、名刺情報の更新を通知する機能など(図4)、ビジネスに役立つ情報を得られます。

図4:登録された名刺情報から組織図を自動生成し、会社が持つ顧客接点を可視化。効率的なアプローチを可能にする

図3:登録された名刺情報から組織図を自動生成し、会社が持つ顧客接点を可視化。効率的なアプローチを可能にする

図4:担当者の過去の経歴が一覧で表示され、部署異動などがあった際は自動で更新される

図4:担当者の過去の経歴が一覧で表示され、部署異動などがあった際は自動で更新される

顧客情報をクラウドに預けるのが不安……!?

クラウド名刺管理サービスの便利さは、一度使っていただければわかります。ただ、導入を検討する際に「大事な顧客情報をクラウドに預けるのが不安」といった声もよく聞かれます。

『Sansan』の場合は、オペレーターによってデータ化しているとお話ししましたが、スキャンされた1枚の名刺情報は複数のデータに自動分割されて、複数のオペレーターが部分的に情報入力を行うため、1人のオペレーターがお客さまの個人情報を完全に把握できないように配慮しています。

その上で、クラウド上に保管されるデータはもちろん全て暗号化し、逐次バックアップを行うことで、セキュリティ面の確保とデータの損失リスクを抑えています。また、企業が使用する際には、社内でアカウントごとのダウンロード権限、IPアドレス制限、閲覧制限などの細かい設定も可能です。官公庁でのご利用実績もありますので、安心してお使いいただけると思います。社員の個々人の机の上に紙の名刺が置かれていることよりも、クラウドで一元管理する方が安全と考え、「Sansan」をご導入いただいた企業様もいらっしゃいます。

デジタル化、クラウド化が進化した現在では、名刺管理は時間がかかるものでも面倒なものでもありません。今日からでも名刺管理サービスを活用し、個人が持つ名刺を企業資産化することを始めてみてはいかがでしょうか。

次回は、「データに見る中小企業の名刺管理の実態」について解説します。

日比谷 尚武(ひびや なおたけ)
著者:日比谷 尚武(ひびや なおたけ)
Sansan名刺総研所長。名刺を有効活用する研究や、名刺に関わる自主調査などを行う名刺総研の所長として調査・研究とともに、全国で企業向けセミナーや講演などを行っている。また同社の個人向け名刺管理アプリ『Eight』のエヴァンジェリストも務める。Sansan株式会社 ホームページ

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