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今日から始めるインターネット集客 第5回:インターネット広告の賢い使い方

今日から始めるインターネット集客 第5回 インターネット広告の賢い使い方

著者:中山 陽平 Webコンサルタント。株式会社ラウンドナップ代表取締役

ホームページを整備し、SNSも活用し、検索エンジンやSNS経由でホームページに閲覧者が集まってきたとします。そして、その中から実際に成果や反響が生まれ始めたとしましょう。そうなると次は、もっともっとお客さまとなり得る人を集める集客の段階を強化してもよい時期です。

例えば、さらに認知を広めるために、インターネット広告の利用を検討してみてはいかがでしょうか? 検索エンジン経由に続いて、おそらくインターネット集客の中でメジャーな集客手段が広告です。しかし実は、広告にはたくさんの種類があり、さらに、日々新しい広告が出るなど追いかけるのが大変です。そこで今回は、まずその基礎となる広告について、考え方と意味、上手な利用方法を紹介します。

ホームページやSNSの次の一手に!

――インターネット広告でプラスアルファを狙う

インターネット広告の1つ目のメリットは、新聞や雑誌、テレビなどの既存の広告メディアよりも少額から始められる点です。新聞やテレビに広告を載せるには数百万円かかりますし、新聞の折り込みチラシも印刷代などを含めると10万円以上かかってしまいます。一方、Facebook広告やGoogle AdWordsといったインターネット広告であれば数千円から、少ないときは数百円から広告を打つことができます。自分たちの商品やサービスを宣伝するためのハードルがとても低いのです。また、広告も代理店と契約などせずとも、知識は必要になりますが自分で直接出すことができます。

そんなインターネット広告について、まず重要となるのが「種類」や「違い」です。広告にはいろいろなものがあり、掲載する場所、範囲(絞り込み方)、期間や回数、広告の形態やクリエイティブによって、費用や向き不向きが大きく異なります。広告を出すなら、できるだけ少ないコストで求める最大の効果を出したいですよね。そこでまずは、主要なものの中で、どのような広告があるのか、それぞれの特徴を知っておきましょう。

「ブランディング広告」と「レスポンス広告」

――認知度を高めたいのか、商品自体を売りたいのか

インターネット広告は、「ブランディング広告(認知広告)」と「レスポンス広告」の2種類に分かれます。

ブランディング広告で不特定多数にアプローチ

ブランディング広告とは、まだ自社や商品のことを知らない相手に、知ってもらうための広告です。そのため、お客さまに検索して見つけてもらうというよりは、さまざまなホームページやアプリに表示されるバナー広告・テキスト広告、あるいはYouTubeの動画などに広告を出稿(広告を出す)することで、お客さまの目に自然と入って知ってもらうことを狙います。大まかには「ディスプレイ広告」と呼びます。

ディスプレイ広告は、Googleの「AdWords(アドワーズ)」、Yahoo!の「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」などがあり、広告をクリックすることで課金される方式か、表示回数で課金される方式です。予算に合わせて、広告費の上限を決めることができます。また、ユーザーの興味や年齢、地域、表示している環境など、特定のターゲット層に絞って出稿することも可能です。自分たちの商品やサービスに興味がありそうな人に絞り込んで広告を出すことで、より見込みのあるユーザーにだけ、広告を出すことが可能です。まずは知ってもらいたい、その中で興味を持って1度ホームページにきてほしい、といったような段階でよく使われます。

ディスプレイ広告の例。コンテンツの脇や中ほどに表示されたりアプリで表示されたりする

ディスプレイ広告の例。コンテンツの脇や中ほどに表示されたりアプリで表示されたりする

検索内容に合わせて表示して反響を得るレスポンス広告

一方レスポンス広告は、反響を得るための広告、つまり商品を買ってもらうためのものです。代表的なのは、検索エンジンのキーワード検索と連動する「リスティング広告」と呼ばれるもので、GoogleのAdWordsやYahoo!の「スポンサードサーチ」を使って広告を出します。

ただ厳密に言うと、リスティング広告=レスポンス広告、ディスプレイ広告=ブランディング広告(認知広告)ときれいに分けられるわけではありません。リスティング広告もディスプレイ広告も手段に過ぎませんので、目的次第では、例えばディスプレイ広告をレスポンス広告で使うこともあります。ただ、今回は「第一歩」ですので、そこはあえてざっくりと分けて進めていきます。

すぐに購買につながりそうなキーワード検索で商品やサービスを探している人は、もともと購買や来店意欲があるでしょう。ならば、そのキーワードに広告を出せば、お客さまになってもらえる可能性は高いですよね。すぐに売上につなげたい、刈り取りたい場合は、こうしたリスティング広告が最適です。

リスティング広告は、閲覧者の地域、自社のサイトを見たことがあるか、掲出する時間帯などといった条件を設定でき、ターゲットとなる見込み客に対してだけ絞り込んで出稿することができます。また、見込み客に応じて、表示する広告の内容を変えられる機能もあります。

リスティング広告の例。検索サイトで、例えば「青色申告」とキーワードを指定して検索した場合、このキーワードに対して広告を掲出する設定にしておくと、検索結果の上部や下部に表示される

リスティング広告の例。検索サイトで、例えば「青色申告」とキーワードを指定して検索した場合、このキーワードに対して広告を掲出する設定にしておくと、検索結果の上部や下部に表示される

Yahoo!のプロモーション広告サービス。検索結果で広告を出す「スポンサードサーチ」やサイトに広告を出す「YAHOO!ディスプレイネットワーク」のほか、Twitter広告も手がけている(参考:ヤフー!プロモーション広告)

Yahoo!のプロモーション広告サービス。検索結果で広告を出す「スポンサードサーチ」やサイトに広告を出す「YAHOO!ディスプレイネットワーク」のほか、Twitter広告も手がけている(参考:ヤフー!プロモーション広告

Google AdWordsの画面。1日の平均予算を設定し、運用方法を選ぶので、予算に応じて設定が可能(参考:AdWordsでの費用の計算方法)

Google AdWordsの画面。1日の平均予算を設定し、運用方法を選ぶので、予算に応じて設定が可能(参考:AdWordsでの費用の計算方法

リアル広告とネット広告の良いとこどりで

――見込み客を育てて、来店へつなげよう

「ブランディング広告」や「レスポンス広告」を実行することで、インターネットを利用している見込み客へより幅広いアプローチが可能になります。しかし注意すべき点があります。それは、地元の地域を対象とした場合、既存の顧客に対するアプローチとしては、チラシや折り込み広告、ダイレクトメールを忘れてはいけないということです。

インターネット広告がいかに便利だといっても、インターネットであなたの商売について調べたり吟味しない人には何も届きません。特に地域をターゲットとした商売(ローカルビジネス)は、インターネットを使う人であっても、むしろチラシやフリーペーパーといったリアル系の従来の広告(リアル広告)しか見ないケースが少なくありません。高齢者も、以前よりはインターネットを使うようになったようですが、実際はまだまだです。

つまりは、インターネットやSNSを使っていない層にも届く媒体が必要です。このため、できればリアル広告とインターネット広告のどちらかを重視するのではなく、両方を使うことをオススメしたいのです。さらに、この2つをうまく行き来させると、とても効果的です。

チラシなどのリアル広告はお客さまに届きやすいのですが、通常は一度見たら終わりです。例えば、セールのお知らせや割引券などを配布しても、売り出し期間が終われば忘れられてしまいます。普通のチラシなら、生存期間は半日もないといわれています。そのためだけに、安くはない広告費や印刷代を払うわけです。ちょっともったいないですよね。これを、ネットを使えば大きく改善することができます。

例えば、効果的な使い方の1つとしては、既存のお客さまに対しては、これまでどおりチラシやダイレクトメールを配布するのですが、そこにQRコードやURLを掲載してホームページやSNSへ誘導するという方法です。この際、ホームページでクーポンを配布するなど特典を付けることで、より誘導しやすくなります。

チラシを見たお客さまがホームページやSNSの投稿をチェックしてくれるようになれば、次のセールや新商品の紹介などを、長い期間にわたって伝えることができ、いつか来店してもらえるチャンスにつながります。これは、リアル広告からのお客さまに限らず、ブランディング広告やレスポンス広告を見て、自社のホームページやSNSへ訪れた見込み客に対しても同じことがいえます。また、チラシでは伝えられなかったより詳しい情報や、チラシに載せようがない音声や動画、たくさんの画像などを見せることができますよね。

逆に、最初からインターネット経由できた人には、チラシを配布したことを伝える、チラシ自体をホームページにアップして見てもらう、チラシにしか書いていなかったものをホームページにも載せるといったことで、チラシを見ないような人でも、見ている人と同じ情報を提供できます。最近は新聞を見ない、道端のフリーペーパーも見ないという人は少なくありませんから、リアルでしか出していない情報を、きちんとインターネットの人たちにも見せてあげましょう。それだけで費用対効果はグッと上がります。

また、再来訪を促すために見込み客に対して、メール会員やFacebook、Twitter、LINEなど、こちらから情報をプッシュできるツールを用意しておくと、さらに見込み客の育成が楽になります。いくつも運用するのが難しければ、既存のお客さまがどのようなツールやサービスを使っているのかをリサーチして、選択するのがよいでしょう。ローカルビジネスにとっては、このリアルとネットの両方を使えるかどうかが、成果を決めるとても大きなポイントです。

お客さまの心理に沿った広告の使い分け

――それぞれの特色を生かして仕掛けよう

自社のホームページに、検索結果や広告を見て訪れている、あるいはブックマークから訪れているお客さまは、ある程度すぐにその商品やサービスを手に入れたいと思っている場合が多いです。「濃い見込み客」や「今すぐ客」と呼ばれる方々です。ホームページは、こうした方々が求めている商品やサービスの情報をすぐに伝えることを意識してつくられます。

これに対して、FacebookなどのSNSは商品やサービスを知らない、興味がない見込み客や、リピーターを育てるのに有効です。ただこれは、言い方を変えれば「SNSには買い物をしようという心理状況で見ている人が少なく、コミュニケーションをとろうとしている人が大半」ということです。そこで直接何かを売ろうとしても、訪問者の心理状態として、購入に繋がることは多くありません。

しかし、記憶には残りやすいため、ニーズが実際に発生したときにふと思い出してもらえるケースが多いのです。例えば、リフォーム業者であれば、今はリフォームの予定はなくても、いざ必要になったときは、よく知っている工務店に注文するものです。そういったときに「思い出してもらえる」のです。ここが重要です。

SNSは、ゆるいコミュニケーションツールなので、商品やサービスを購入する気がなくても、読者になってくれます。投稿を見て、信頼のおけるセンスの良い会社だと知ってもらうことができれば、いつかお客さまになってくれるのです。そして、このSNSのフォロワーを増やすために、SNSにも広告を出せる仕組みが用意されています。広告から自社のSNSへ訪問するようにすれば、フォロワー数の増大につながる可能性があります。

Facebookの広告の例。「いいね!」を押した人、そうでない人どちらにも広告を掲出できる

Facebookの広告の例。「いいね!」を押した人、そうでない人どちらにも広告を掲出できる

Twitter広告は、ワンクリック200~300円とコストが高く、ターゲットを絞りづらいため、小規模ビジネスにはあまり向いていません。私のオススメはFacebook広告です。Facebookページは、「いいね!」しているユーザーでなければ投稿した記事が表示されません。また、「いいね!」していても、投稿された記事が必ずフォロワーに表示され、目に入るとは限りません。Facebookの仕組みとして、あまり交流のない友達やFacebookページの投稿は、表示されにくくなるからです。

そこで、Facebookページのコンテンツが充実してきたら、Facebook広告を使ってみましょう。Facebook広告は、県や市単位でターゲットを絞り込んだりすることも可能なので、数百円単位でレスポンス広告として活用できます。

もちろん、ブランディング広告としてFacebookページに「いいね!」していない人にも広告は出せます。ただ、やっぱり自社のFacebookページに「いいね!」してくれた人は、好感度が最初から高いことが多いですから、顧客獲得単価がかなり安く抑えられることが多いです。予算が限られている場合、まずはFacebookページに「いいね!」をしている人、あるいはその類似ユーザーに広告を出すと単価がグッと安くなりますのでオススメです。

Facebookの広告設定はFacebookページから作成する。ターゲティング設定も可能なので、ブランディング広告にもレスポンス広告にも活用できる。画像は広告管理画面(参考:Facebook Business)

Facebookの広告設定はFacebookページから作成する。ターゲティング設定も可能なので、ブランディング広告にもレスポンス広告にも活用できる。画像は広告管理画面(参考:Facebook Business

1度訪問した人にだけ見せられる広告で再訪を

あなたのホームページにきたことがある人にだけ見せることができる広告があります。それがGoogleでは「リターゲティング広告」Yahoo!では「リマーケティング広告」と呼ばれるものです。これは、サイトを訪問したことのあるユーザーをターゲットにした広告です。サイトを訪問したことがあるユーザーが、設定したキーワードで検索をした際は、優先的に自社の広告を表示させられるので、サイトへの再訪や購入につながります。

広告コンテンツの制作は、公式を利用してコスト抑制

バナー画像や動画広告は、広告費のほかに、コンテンツの製作費がかかります。良心的な代理店を探すか、GoogleやYahoo!の公式サポートを利用しましょう。代理店ヘの支払いは、月々の広告運用費の約2割が相場ですが、例えばAdWordsなら、広告を作成する際にテンプレートを利用して、サイトにある画像を元にイメージ広告を自動で生成してくれます(参考:AdWordsの広告テンプレートを使用する)。クリックしてもらうために、広告制作には「センス」が必要ですが、見よう見まねでも十分やっていけます。まずは後者のサービスを利用して極力お金をかけずに広告出稿することをオススメします。


このように、それぞれの広告媒体の特性やタイミングなどを考えて活用することが重要です。最初からいろいろなものを使おうとすると混乱してしまうので、まずは1つ選んで、目的を明確にして始めてみてください。

この先にはもっと高度で複雑、だけど使いこなせば成果抜群のような広告もありますが、まずはこの基本的なものを使いこなして、将来より高度なものにチャレンジしていただければと思います。

今日すぐ始める3つのアクション

  • ブランディング広告とレスポンス広告をうまく使い分けよう
  • チラシやダイレクトメールも活用して既存客をホームページやSNSへ誘導しよう
  • 安くて効果的なFacebook広告を活用して見込み客へのアプローチをかけよう
中山 陽平(なかやま ようへい)
著者:中山 陽平(なかやま ようへい)
Webコンサルタント。中小企業専門のWeb活用支援企業、株式会社ラウンドナップ代表取締役。Podcast「ノンスペシャリストのためのウェブマーケティングPodcast」は毎月1万ダウンロードを記録。 株式会社ラウンドナップ ホームページ

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