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プロが教える!チラシのつくり方その②「お店の魅力が伝わる写真のマル秘テク」

プロが教える!チラシのつくり方その2「お店の魅力が伝わる写真のマル秘テク」

お話を伺った方:関根 統さま プロカメラマン

チラシやパンフレット、インターネット上のバナーで大きなボリュームを占めるのが写真です。お店や企業の印象は、写真で決まるといっても過言ではありません。特に宣伝に使う写真は、趣味の写真とは異なり、ただきれいに撮ればいいというわけではありません。集客・売上に結び付けるのが目的です。芸術作品のように美しい写真でも、お店のコンセプトが十分に伝わらなくては意味がないのです。

伝わる宣伝写真には、押さえるべきテクニックがあります。言い換えれば、カメラや芸術のセンスがなくても、コツさえ知っていればプロに近い写真を誰にでも撮れるということ。今回は、プロカメラマンで写真教室も開講されている関根 統さんを講師に迎え、チラシ制作で使える撮影テクニックを指導してもらいました!

素人とプロの写真はどこが違うのか? 弥生マルシェ編集部が挑戦! 

最新のスマホや一眼レフカメラを使えば、誰でも高画質に美しい写真が撮れます。しかし、きれいには撮れているけれど、お店の雰囲気や商品が伝わらない……ということはありませんか? 写真では、「伝えたいこと」に焦点を絞り、見た人がひと目でパッとわかるように、効果的に演出する必要があります。

今回は、アマチュア代表として、弥生マルシェ編集部の大江と麻谷が写真撮影に挑戦! 「パソコン教室の生徒募集」「美容室のカットモデル」「自動車販売の営業担当紹介」「オフィス内観イメージ」というチラシでよく使われそうな4つのシーンをお題に、関根カメラマンのプロの目でチェックしてもらいました。

【シーン1:教室やスクールの案内チラシ】

最初のお題は、「パソコン教室」。チラシや情報紙での学習塾や英会話スクール、お稽古などの生徒募集広告に応用できる内容です。

最初のお題は、「パソコン教室」。チラシや情報紙での学習塾や英会話スクール、お稽古などの生徒募集広告に応用できる内容です。どちらの写真も講師がホワイトボードの前に立ち、生徒の背後から撮影する構図です。左の写真は、先生との距離が遠く、一方的な講義の印象を受けてしまいます。右の写真は講師と生徒の距離はやや近づきましたが、生徒が後ろ姿なので表情がわからず、企業セミナーやプレゼンシーンのような硬い雰囲気がありますね。

プロはこう撮る! 講師と生徒の関係を距離感で表現

プロはこう撮る! 講師と生徒の関係を距離感で表現  関根カメラマンのお手本はこちら。

「何を伝えたいか」を考えて構図を考えるのがポイントです。「パソコン教室」というのはわかっているので、ここで表現すべきは「優しく丁寧な指導」です。そこでホワイトボードの前ではなく、生徒の背後に講師が立ち、パソコンの画面を指している場面を選びました。

この写真を見ただけで「わかりやすく個別指導してくれるのだな」と伝わりますよね。また、誌面上では写真は小さくなってしまうので、被写体を大きく、余白を少なく、フレームいっぱいに撮りましょう。

なお、大勢の受講者がいる人気の予備校やセミナーであることを表現したいときには、ホワイトボードや講義の様子全体を受講者の後方から撮るのも向いています。

【シーン2:美容室のカットモデル写真】

次は、美容室のカットモデル写真。清潔感と優しく親しみやすい雰囲気がポイントです。

次は、美容室のカットモデル写真。清潔感と優しく親しみやすい雰囲気がポイントです。

どちらの写真もさわやかな雰囲気を出すために、グリーンの背景で撮影しています。でもどちらの写真も少し表情が硬いですね。

プロはこう撮る! 背景は白がベスト。話しかけながら自然な表情を引き出そう

プロはこう撮る! 背景は白がベスト。話しかけながら自然な表情を引き出そう

カットモデル写真は、人物を切り抜いて使うことがよくあります。切り抜きやすいように、白い壁などの前で撮影するといいそうです。右斜めから光が当たる場所がベスト。また、サイドの髪の毛を耳にかけると清潔感が出ます。

プロのモデルさんでもない限り、普通はカメラを向けると緊張して表情が硬くなりがちです。 カメラマンは話しかけながらパシャパシャと何枚も撮影します。そうすることで、緊張がほぐれ、自然な表情が撮影できます。女性の場合、やや下目線か上目線にすると黒目が大きく魅力的に見えます。

なお、顔をアップで撮る場合、被写体に近づきすぎると顔が大きく、体が小さくなってしまうので、少し離れた距離から望遠レンズ(100mm〜)でズームして撮ると、体のバランスが崩れず自然な写真が撮れます。

【シーン3:自動車販売の営業担当紹介】

自動車や住宅、金融といったライフスタイルに関わる業種は、営業担当者との信頼関係が大切です。そのため、営業担当者の紹介をチラシに掲載することがよくあります。

自動車や住宅、金融といったライフスタイルに関わる業種は、営業担当者との信頼関係が大切です。

左の写真は店内の接客イメージ。やや下から見上げるように撮影しているせいか、威圧的な印象を受けます。また、店内は後ろの壁しか写っていないため、全体の様子がわからず、狭く見えてしまいます。

右の写真はさわやかな表情で、なかなか良い写真ですね。笑顔は大切ですが、笑いすぎてしまうと軽薄な印象を与えてしまう場合があります。高額商品や人生設計の相談相手としては心配かもしれません。

プロはこう撮る! 男性は目の高さで。ジャケットはボタンを留めて、きちんとした印象に

プロはこう撮る! 男性は目の高さで。ジャケットはボタンを留めて、きちんとした印象に

女性は下目線や上目線が魅力的に見えますが、男性の場合は、目の高さで撮影するのが無難です。 清潔感と信頼性をアピールするため、ジャケットはボタンを留めて、姿勢良く、目線は正面に向けてもらいます。正面から照明を当てると、のっぺりと無表情になってしまうので、横から光が当たる場所で撮影するのがオススメです。

店内の様子も収めたい場合は、カメラの近くに立ってもらい、背景として全景を映すように距離をとります。できれば広角レンズ機能を使うと便利です。

店内の様子も収めたい場合は、カメラの近くに立ってもらい、背景として全景を映すように距離をとります。できれば広角レンズ機能を使うと便利です。

【シーン4:オフィス内観】

オフィスや不動産物件の紹介写真の例です。できるだけ広く、かつ部屋の雰囲気を見せるのがポイントです。

オフィスや不動産物件の紹介写真の例です。できるだけ広く、かつ部屋の雰囲気を見せるのがポイントです。

左の写真は、斜めから撮影。右の写真は正面から撮影していますが、どちらも実際より狭く見えます。

プロはこう撮る! 「への字」構図で奥行きを強調しよう

プロはこう撮る! 「への字」構図で奥行きを強調しよう

四角い室内をより広く見せるには、壁に対して斜め方向から撮影します。なるべく角がはっきりした方向を選ぶのがポイントです。また、テーブルの上や床が写るようにやや上から撮ると、室内の様子がわかりやすくなります。

さらに業種や目的によって、よく使われる2つの構図があります。ひとつはシンメトリー(左右対称)に撮るパターン。通路の中央に人物がいる企業のポスターをよく見かけますよね。これは荘厳でクールな印象を与えたいグローバル企業などのイメージ写真に向いています。

荘厳、クールといったイメージに使われることが多いシンメトリー構図

荘厳、クールといったイメージに使われることが多いシンメトリー構図

もうひとつは、「への字構図」です。長辺と短辺ができるように片側に寄せると、奥行きが強調され、広さや形状を表現できます。また、近くに大きなテーブル、奥に小さめのオブジェなどを置くと、より遠近感が生まれ、広く見えます。

関根さんが撮った写真は(逆)への字で部屋の奥行きが表現されている

関根さんが撮った写真は(逆)への字で部屋の奥行きが表現されている

いかがでしたか。いずれも専門的なカメラの機能や撮影技術を使わなくてもできる、ちょっとした表現テクニックです。ぜひこちらを参考に、すてきなチラシを作ってくださいね。

最後に、宣伝写真を撮影する際に知っておきたい基礎知識をQ&Aにまとめました。

チラシの宣伝写真撮影Q&A

Q1:写真を撮る前に、先に決めておくべきことはありますか?

先にデザインのプランを決めておいた方が撮影はしやすくなります。必要な写真の点数、ニュアンス、カラー、使用するサイズや向きを確認してから撮りましょう。まだデザインが決まっていない場合は、横位置(横長の長方形のこと)の方がトリミング(画像の一部だけを切り取ること)しやすいです。商品写真は白い背景で撮影しておきます。

Q2:カメラは、どの程度の性能が必要ですか。スマートフォンやコンパクトデジカメでもOK?

できれば一眼レフカメラやミラーレスのような屋内でもきれいに撮れるのでオススメです。スマートフォンやコンパクトデジカメでもかまいませんが、印刷に使うのであれば、1,000万画素以上は必要です。また一般的なスマホは望遠機能がないので、被写体に近づいて撮ることになり、ゆがみが生じることがあります。

Q3:カメラ以外に撮影時にあると便利な小物は?

室内で撮影するなら、三脚があった方がいいでしょう。明るさが足りないと、手ぶれしやすくなるからです。また、反射板の代わりに、コピー用紙などの白い紙や板があると便利です。

Q4:撮影時間はいつがいいですか?

午前中の方がきれいに撮れます。特に冬は午後になると赤みが差し、色味が変わってしまいます。室内で撮影するときも、なるべく自然光が横から入る場所がオススメです。暗い場合は、蛍光灯で撮影します。白熱灯は、赤みがのってしまうので避けた方が無難です。

Q5:インターネット用とチラシ用(印刷)向けの撮り方の違いは?

チラシなどの紙に印刷する場合は、サイズや向きが決まっており、拡大縮小ができません。写真の上に文字を載せることもあるので、レイアウトを意識して撮影する必要があります。その点、ウェブやSNS向けの写真は、比較的自由に撮れるのがメリットです。

お話を伺った方:関根 統(せきね おさむ)

お話を伺った方:関根 統(せきね おさむ) さま

写真教室パルーチェ主催。フリーカメラマンとして大手百貨店の広報写真をはじめ、多数メディアで活躍。2013年より写真教室「パルーチェ」を開講。個人やECサイト経営者向けに、特別な機材なしに商品の魅力を引き出す撮影方法の教室を開催している。

弥生マルシェ編集部
著者:弥生マルシェ編集部
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